神主の独り言
vol.09 九月九日は「重陽の節句」
重陽の節句は長寿を願う日とされており、「菊の節句」とも呼ばれます。
菊には邪気を祓う力があり、平安時代には、菊酒を飲み、菊の花びらを乾かした菊枕で眠るなどして、長命を願いました。
ところで、菊といえば「菊の御紋」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
天皇陛下および皇室のみが使用できる菊は花弁が十六枚。
一般の人が使用することは禁止されるなど、とても大切にされています。
お供えの花、家紋、食用菊など身近なものから皇室の紋章まで、実は日本では菊は幅広い使われ方をしているのがわかります。
今年の重陽の節句は、菊で邪気を祓いつつ、ご自身や周りの方々の延命長寿を願ってはいかがでしょうか。
福島県いわき市好間町に鎮座する好嶋熊野神社の禰宜、吉田定聡さんの「独り言」を毎月お届け。
好嶋熊野神社
住所:いわき市好間町上好間字小路1
TEL:0246-36-3354

