神主の独り言

vol.05 「柏の葉」は子孫繁栄の縁起物

五月五日は端午の節句。この日に柏餅を食べる方も多いのではないでしょうか。

実は、柏の葉は春の新芽が出るまで葉を落としません。そのため、子孫繁栄(代が途切れない、家が続く)という縁起が込められて、江戸時代から端午の節句に柏餅が食べられるようになったと言われています。

そもそも柏の葉は古代より神様の供物を盛るための器として用いられていたため、神聖視されていました。

なお、当社の社殿の両側には柏の木が植わっています。御神紋も「丸に抱き柏」という、柏の葉が二枚描かれたものです。ぜひ新緑の季節に、子孫繁栄の象徴である柏の葉を直に見にいらしてみてはいかがでしょうか。

福島県いわき市好間町に鎮座する好嶋熊野神社の禰宜、吉田定聡さんの「独り言」を毎月お届け。
好嶋熊野神社
住所:いわき市好間町上好間字小路1
TEL:0246-36-3354